【講義ノート】人類学B 2019/12/09

先週に引きつづき、インドネシアのバリ島民の世界観について、儀礼や芸能の映像も交えながら講義を続けたい。

内容が些か古くなってしまったところもあるが、拙著『彼岸の時間』の「象徴としての世界 −バリ島民の儀礼と世界観−」とWEBアーカイブ『世界観の人類学』の「バリ島民の世界観」を題材として話を進める。


バリ島(ポイントはギアニヤール県プリアタン村)

バリ島民の世界観においては象徴的な二元論が高度に発達している。この「自然/文化」という二元論にもとづく世界観は、人間の社会に広く認められるものだが、とりわけインドネシアの伝統文化において顕著なものであり、支配する側であったオランダで構造主義的な人類学が形成されるのを促したという学説史的な役割も果たしている(→「【資料】レヴィ=ストロース『構造・神話・労働』 - 蛭川研究室資料集」)。



2019/12/09 JST 作成
2019/12/16 JST 最終更新
蛭川立